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田母神論文を批判し抜き、給油延長阻止の
正念場、国会前座り込みに結集しよう。  

「9条改憲阻止の会」 国会前座り込み現場ニュース 2008年11月13日 第18号 より


2008年 11月 13日

塩見孝也



田母神論文を批判し抜き、給油延長阻止の正念場、国会前座り込みに結集しよう。

●体制が揺らぎ、政治危機が到来し始め、歴史が大転換する時代、現今では、それまで、隠蔽されて来た、執権勢力の本音が、あぶりだされ、飛び出して来るものです。

 この論文はその代表的なもので、この男が、この勢力の軍事・国防部門の担当者ゆえに、その本音が多少とも鋭角的に提出され、奇異感を受けるものの、別に特別とは言えません。


●民衆、人間、大きくは、人類は、振り返ってみれば、過ちであったことを、其の時は分からず、やむなきこととして、行動してゆくものです。しかし、その後、過ちと分かれば、改めます。今の時代は、過去の教訓が活かされる時代であり、「国民国家」「国益」論を越え、憲法9条の基本理念、規定が、世界に伝播し、受け入れられ、国際的民衆が、グローバリズム資本主義を通じて、結合し、戦争の根源、資本主義とその利潤追求戦を批判し、戦争を起こさせず、戦争を消滅させえる時代といえます。しかるに、田母神は、過去の色あせ、破産した「国民国家」「国益」論にしがみつき、時代錯誤の論を宣伝し、もう一度、過去を復権、復活させようと足掻いているのですから、アホの極みといえます。


●彼は、一方で、当時、列強は「みんな弱肉強食戦をやり」、「何で、日本だけが責められなければならないのか」と開き直り、他方で、「国際法の取り決めに、従っていた」、「(侵略し)人口が増えた」「大学が設立された」「被侵略の民族も士官学校に入った」「被侵略の王族と天皇家は婚姻を結んだ」「五族協和を目指した」「アジア諸国に歓迎された」「アメリカと蒋介石、そしてコミンテルン−毛沢東に嵌められ、戦争に引きずり込まれた」と言い、侵略の態様が「欧米と一味違う日本流であった」、「相手が仕掛けてきたから」と言いますが、これは「侵略が、少しましであった」「相手の所為」と弁解しているだけで、侵略でない根拠とは全くなりません。

国際法は、当時では、強盗同士の帝国主義国家間の、弱い国家、民族、実質は民衆を犠牲にした、身勝手なその場、その場の取り決め関係以上を意味しません。朝鮮半島へは、江華島への「皇軍」の上陸以来、軍は強引、かつ頻繁に侵出し、その結果、日清戦争となります。「朝鮮併合」は、腕ずくで、調印を迫っています。「満州国建国」は、日本帝国主義の膨張、侵略の拡大であり、日本ファッショ勢力のリ−ダ−の一人、石原莞爾は、すでに、この時、日米戦争が避けがたいことを洞察し、「満州国」から中国大陸に侵出し、この広大な大陸を基地にして、「世界最終戦争」に勝利する構想を展開しています。正に、帝国主義侵略戦争以外の何者でもありません。

●アジア・太平洋戦争には、1、ファシズム対反ファシズムの戦争 2、欧米白人帝国主義の侵略、植民地主義に対抗するアジア人の解放戦争、という観方がありますが、いずれもあやまちで、日米両帝国主義が、利潤獲得のため、アジア・太平洋の市場を奪い合う、資本制帝国主義国同士の強盗戦争でした。           (文責  塩見孝也)


11月14日(金)、13時、衆議院第二会館、第四会議室にて「田母神論文と自衛隊の現状を考える」、講師、元自衛官、叛軍闘争リーダー、小西誠氏を講師に招き、学習集会を開催します。ご参加を。